友人Mの話です。市主催の合唱団に入ったMが感じた、合唱団の中心的家族へのふとした違和感。その家族関係の裏に隠されていたある事情とは──その事実を知った時、その人達を見る目が変わりました。
切実な事情
そこで聞いた事情は、Mの印象を大きく変えるものでした。
Iさんはかつて、夫だった男性からのDVを経験し幼い子ども2人を抱えて逃げ、離婚調停中の苦境の中でG氏と出会ったのでした。
現在はG氏との子どもを含む3人の子ども達と共に、複雑な家族関係の中で懸命に生きていたのです。
「あの強い警戒心は、傷付きながらもようやく手にした居場所を必死に守ろうとしているのかもしれない」とMは静かに話しました。
背景をみつめる
人は幸せそうな家庭や立派な活動を見ると、全て恵まれていると思い込みがちです。
しかし、その恵まれている様に見える内側は、不安も依存も見栄も支え合いも混ざり合った泥臭いものだったりします。
「この人にも、何かしらの事情があるのかもしれない」と想像する余裕が、人と人の間に温もりを作るのだという事をこのMの話は教えてくれました。
「表から見える姿が全てではない」
その気づきは、人との関わり方を変えてくれるものでした。
【体験者:40代・女性パート社員、回答時期:2026年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:藍沢佑菜
管理栄養士の資格を持つ、2人の自閉症男子のママ。自身の育児環境の変化をきっかけに、ライター活動をスタート。食と健康を軸に、ライフスタイル全般のコラムを得意とし、実体験に基づいたリアルな記事を執筆中。専門的な情報を「わかりやすく、すぐに日常に取り入れられる形」で伝えることが信条。読者の「知りたい」に寄り添い、暮らしを整えるヒントを発信しつづけている。