実家へ帰省した際、まだ幼かった子どもを連れて、父の運転する車で出かけた時のことです。
途中で立ち寄ったパーキングエリアでは、子どもが眠っていたため私が車内に残り、父だけがトイレへ向かいました。
しばらくして戻ってきた父の姿を見た瞬間、思わず目を疑う出来事が起こったのです。

父は、子どもがぐっすり眠っていたため車を降りられなかった私の分までソフトクリームを買ってきてくれており、自分の分については「眠気覚ましだ」と照れ隠しのように話していました。
不器用で素直ではないものの、その何気ない行動から父らしい優しさがしっかりと伝わってきて、思わず笑みがこぼれました。
今では父はいませんが、あの時交わしたさりげないやり取りとソフトクリームの思い出は、今でも心に残っています。

【体験者:50代・筆者 回答時期:2026年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Illustrator:乙野
FTNコラムニスト:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。