筆者の知人C恵の話です。連絡帳は、家庭と保育園をつなぐ大切なツール。でも、それがもし、"戦場"になってしまったら——。

園長の、穏やかで明確なひと言

園長はD子さんに向かって、穏やかな口調でこう伝えました。

「連絡帳は家庭と園をつなぐ大切なものです。おうちの状況をとても分かりやすく記載していただいて、お母さんも大変な中いつもありがとうございます。ただね、保育士は複数のお子さんを同時に見ながら、合間に返答を書いております。ご不安な点は、送迎時に直接お声がけいただくのが一番お互いに丁寧なやりとりができると思いますよ」

D子さんは何も言い返せず、しばし沈黙が流れました。

変化した、連絡帳

次の日からD子さんの連絡帳は、短い挨拶と体調報告がメインに。
C恵さんへの直接の言葉も、どこか柔らかくなった気がします。

クレームがなくなったことより「ちゃんと届いていたんだ」と感じられたことのほうが、C恵さんにとっては救いでした。
保育園側にとっては当たり前のことをお伝えしただけ。しかし、それがきちんと保護者に伝わったことを感じられた出来事でした。

【体験者:30代・女性・保育士、回答時期:2026年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:K.Matsubara
15年間、保育士として200組以上の親子と向き合ってきた経験を持つ専業主婦ライター。日々の連絡帳やお便りを通して培った、情景が浮かぶ文章を得意としている。
子育てや保育の現場で見てきたリアルな声、そして自身や友人知人の経験をもとに、同じように悩んだり感じたりする人々に寄り添う記事を執筆中。ママ友との関係や日々の暮らしに関するテーマも得意。読者に共感と小さなヒントを届けられるよう、心を込めて言葉を紡いでいる。