しかし、娘を一人で育てていけるのかと思い悩むうち、夫に不倫の証拠を消されてしまいます。
慰謝料すらとれないのではと絶望していたそのとき、彼女を救ってくれたのは──。
「私はママの味方だからね」
そのとき、娘が部屋に入ってきました。
「ママ、これ見て」
娘が差し出してきたスマホのカメラロールには、パソコンの画面を映した、たくさんの写真が入っていました。
「これ……」
「少し前に、パソコンを借りようと思ってお父さんの部屋に行ったら、画面がそのままになっていて、見つけちゃったの。一応自分のスマホで写真を撮っておいたんだけど、お母さんが傷つくと思って、今まで言えなかったんだ、ごめんなさい」
内容を確認すると、そこにはたしかに、夫と浮気相手の生々しいやり取りが残されていました。
夫は観念したのか、気まずそうに黙り込んでいます。
私は、浮気されていたことよりも、娘を傷つけてしまっていたことのほうがショックでした。
ずっと前から父親の不倫に気づいていたのに、母親の私を気遣って、ずっと黙っていたなんて。
一人で抱え込んで、どんなに辛かったでしょうか。
「私は、ママの味方だからね」
娘の言葉を聞いた瞬間、涙があふれました。
本来なら、この子は私が守らなければならないのに。
情けなさと申し訳なさ、そして夫と浮気相手への怒りが、一気に込み上げてきました。
傷ついている場合じゃない。
この子を守るのは、私なんだ。
今までの不安は嘘のように吹き飛び、力が湧いてきました。
娘のおかげで、強くなれた
娘が証拠を残してくれていたおかげで、夫と浮気相手には正式に慰謝料を請求することができました。
相手の女性は慰謝料の支払いを命じられた途端、夫への熱が冷めたようで、二人はすぐに別れたそうです。
「私はママの味方だからね」
という娘の言葉を、私は一生忘れることができないでしょう。
どんなことがあっても、この子だけは守る。
もう、誰にも娘を傷つけさせない。
そう強く心に誓い、今は前だけを見つめています。
【体験者:40代女性・会社員、回答時期:2026年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。