家の中と外では違う人、少なくありませんよね。今回は、父を亡くした筆者の友人が語ってくれた感動のエピソードを紹介します。
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物静かで厳しい印象しかない父

私の父は、寡黙でとても厳しい人です。ニコニコしているところを見た記憶はほとんどなく、口数も少ないため小さなころから苦手でした。

私や弟に手をあげるようなことはありませんでしたが、それでも私たちが何かやらかしたときには小一時間説教されたり、玄関で正座をして待っていたり。友人からも「お父さん、ちょっと怖いよね」と言われるほどでした。

ただ、ろくに会話もしないのに毎回学校のイベントには必ず来ていたり、誕生日プレゼントは豪華にしてくれたりと、そのちぐはぐさから“苦手な人”という感覚がぬぐえずにいたのです。

急に亡くなるも涙が出ない……

そのような感覚を持ったまま大人になったある日。

父が急に亡くなりました。

母や弟は涙を流していましたが、私はまだ実感がわかないこともあり涙が出ません。葬儀の手続きや父の知り合いなどへの連絡で忙しく、それどころではありませんでした。

そして、いよいよ葬儀のとき。母と一緒に弔問客の対応をしていると、父の元同僚が続々とやって来たのです。そこでみんな口を揃えて言う言葉に、私は頭が真っ白になりました──。