筆者のエピソードです。プールのレッスン前に転んで泣き出した娘。私から離れられずにいたその時、声をかけてきたのは、まだ幼いひとりの女の子でした。その口から出てきた“まるで大人のような言葉”に、思わず驚いてしまい──。
娘はまだ泣いていましたが、その子は気にする様子もなく、続けます。
「大丈夫だよ、まだ上のクラスから移動だから。移動のときは、一緒に行こうね」
そう言って、もう一度「大丈夫だよ、一緒に行こう」と繰り返してくれたのです。
その落ち着いた口調と、さりげない寄り添い方に、私は言葉が出ませんでした。
ふと気づいたこと
その後、娘はスンスンと泣きながらも、その子に何度も「大丈夫だよ」と声をかけられ、安心したようでした。そして無事に、レッスンを受けることができたのです。
2人の姿を見ながら、ふと思いました。私は「どう伝えるか」ばかり考えていたけれど、あの子はただ、目の前にいる娘の気持ちに寄り添ってくれていただけでした。
だから、特別な言葉ではないのに不思議と安心できたのでしょう。私の態度との違いに、はっとしました。
まさかあんな小さな子から、“安心できる声かけ”を教わる日が来るとは思いませんでした。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2026年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:大空琉菜
受付職を経て、出産を機に「子どもをそばで見守りながら働ける仕事」を模索しライターに転身。 暮らしや思考の整理に関するKindle書籍を4冊出版し、Amazon新着ランキング累計21部門で1位に輝く実績を持つ。 取材や自身の経験をもとに、読者に「自分にもできそう」と前向きになれる記事を執筆。 得意分野は、片づけ、ライフスタイル、子育て、メンタルケアなど。Xでも情報発信中。