罪悪感を消す呪文
考えた末、私は夫を縛るのをやめ、代わりに「夫の不在を自分が楽をするための免罪符にする」ことにしたのです。
夫が玄関を出る際、私は最高の笑顔でこう告げます。
「いってらっしゃーい! 今日の夕飯は一切作らないから、帰りにお肉屋さんの高いお惣菜と、私が食べたい新作スイーツ、子どもたちの好きなパンをたっぷり買ってきてね!」
これが私流の「魔法の呪文」です。
夫が遊びに行くという「借り」を、ちゃんと形にして返してもらうのです。
夫も、後ろめたさを抱えながらゴルフをするより、お土産一つで妻が笑顔になるならと、喜んでリクエスト以上の豪華なデザートを買って帰るようになりました。
新しい週末の形
また、夫がいない間は私も徹底的に家事育児をサボることに決めました。
掃除機はかけず、子どもたちがゲームをしている横で寝そべってダラダラ。
昼食はカップ麺やデリバリー。
夫が趣味を満喫しているのだから、私だって堂々とのんびりしていいはず。
そう自分に許可を出すだけで、ワンオペの重圧は驚くほど軽くなりました。
不満を溜めてイライラするのをやめ、“お返し”してもらうことで自分の機嫌を取ることにしたのです。すると、以前のような憂鬱な気持ちは、いつの間にか消えていました。
長く続く結婚生活で大切なのは、忍耐ではなく「知恵」なのかもしれませんね。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。