結婚式の帰り道に急変
大学時代の友人の結婚式へ行き、帰りにタクシーに乗っていたときのことです。
友人代表としてスピーチをしたり、久しぶりに同級生と会ったりしてとても楽しい時間を過ごしました。ウェディングドレス姿の友人はとてもきれいで、こちらまで幸せな気分に。
「いい式だったな」と感じながらタクシーに揺られていると、急に気分が悪くなり始めました。
心配してくれる運転手
少しお酒が入ったことや、スピーチが終わって緊張がゆるんだことが関係しているのかもしれないと思っていましたが、時間を追うごとに気持ち悪さは加速していきます。
家は近づいてきましたが、もう少し時間がかかります。このままでは、車内で吐いたり倒れたりしてしまうかもしれない──そうなれば、運転手に迷惑がかかってしまうと考えた私は「すみません、止まってもらえますか」と言いました。
「お伝えいただいた場所はもう少し先ですが、どうかしましたか?」と尋ねる運転手。
「すみません、気分が悪くて……」と正直に言うと、青くなっていた私を見て「大丈夫ですか? これ使ってください」と言いながら、エチケット袋を差し出してきたのです。
そして「もう少しですからね」と言い、本来自分が降りようとしていたところまで、そのまま車を走らせてくれました。
心細い私に付き添ってくれた
お願いしていた場所へ到着。なんとかお金だけは支払ってタクシーを降りると、運転手も急いで降りてきて声をかけてくれました。
「荷物持ちますから」
「ゆっくり降りましょう、大丈夫ですか?」
優しく声をかけながら付き添ってくれたのです。いよいよ歩くのもつらくなった私は、タクシーを降りたところでうずくまってしまいます。他の乗客を乗せに行きたいだろうに、運転手はそのまま私が落ち着くまで静かに付き添ってくれました。
その間、目を閉じて「すみません……」と言うしかできない私。申し訳なさもある一方、気持ち悪さと心細さでいっぱいだったため、心配してくれる人がそばにいてくれて心強かったのも事実です。