誰がどこで見ているかは、本当に分からないものです。何気ない場面での言動が、思いがけず後に影響することもあります。だからこそ、どんな状況でも品のある振る舞いをしたいですよね。今回は、筆者の友人の体験談をお届けします。
混雑した駐車場で
ある日の午前中。
午後から重要な商談を控えていた私は、先に用事を済ませるため、混雑し始めたショッピングモールの駐車場にいました。
ようやく空きスペースを見つけ、ハザードを出してバックを開始。
わずか20秒ほどで、スムーズに駐車していたはずです。
ところがその時、ビーーーッ! と、耳をつんざくようなクラクションが鳴りました。
突然の怒鳴り声
びっくりして振り向くと、後続車の運転席から中年の男性が身を乗り出し、顔を真っ赤にして怒鳴っています。
「おっせーんだよ、下手くそ! 後ろ詰まってんの見えねえのか!」
恥ずかしさとあまりの理不尽さで、ハンドルを握る指先に、じわっと嫌な汗がにじみました。
男性はさらに「だから女はダメなんだよ、運転なめてんのか!」と吐き捨て、激しくアクセルを吹かしながら舌打ちして去っていきました。
車を降りても動悸が止まりませんでしたが、落ち込んでいる暇はありません。
午後からの商談は、我が社が主導権を握るプロジェクトに関するもの。
私が『NO』と言えば、彼らの数ヶ月の準備が無駄になりかねない……そんな重要な立場での参加でした。
必死で気持ちを切り替えて用事を済ませ、私は商談の場へと向かいました。