親の老いや介護の話は避けては通れませんが、夫婦でも意見が食い違うことはよくあるようです。特に「誰が主体となって動くのか」という認識にズレがあると、思わぬ不仲の原因になることも……。今回は、筆者の知人の体験談をお届けします。

夫の無邪気な一言

高齢の義両親の介護が現実味を帯び始めた頃のことです。
夫がさらっと口にした一言に、背筋がスーッと冷たくなりました。

「お前の親でもあるんだから、よろしくな!」

義両親は昔から私にも良くしてくれて、もちろん大切にしたい存在です。
でも、私にも仕事や趣味があります。
正直なところ、生活のすべてを介護に捧げる覚悟まではできていません。

何より、義両親にとって実の子である夫が介護をどこか他人事のように捉え、「よろしくな」なんて軽い言葉で私に丸投げしようとしている姿勢に強い憤りを感じました。

身代わりはできない

私は冷静に、でも断固として伝えました。

「あなたの実のご両親なんだから、あなたが主体で動いて。私はそれを支えることはできるけれど、私の人生を、あなたの身代わりにさせないで」

冷たい妻だと思われるかもしれませんが、そう言い切るしかありませんでした。

無理をして引き受け、いつか夫や義両親を憎んでしまう未来の方が、よっぽど不幸だと思ったのです。