「A先生(私のこと)、もう復帰しているね」
「まだ、赤ちゃん小さいんでしょ? 私だったら考えられない。赤ちゃんと離れて働く選択をする人に、我が子を託すのはちょっと……」
「そうだよね。私たちと価値観が違いすぎる」
漏れ聞こえた保護者の本音に、私は小さな苦しさを覚えていました。
共有できている理想の一方で
たしかに私は、いわゆるバリバリのワーママです。
お子さんとの時間を最優先に選択している保護者の方とは、違う生き方をしているといえます。
ただ、私は「この園が掲げる教育目標にかなった幼児教育をしたい」という思いを持ち、保護者も「この園の教育を受けてほしい」と考えているはず。つまり、「子どもたちに最高の環境を届けたい」という“理想”は共有できているともいえるでしょう。
ただ、幼い子どもを持つ“保護者”という立場に立つと、私の選択は彼女たちの“理想”とは違うのかもしれません。
幼稚園教諭として、親として──
立場による思いのすれ違いに、ここで働き続けることの難しさを実感した出来事でした。
【体験者:40代・女性幼稚園教諭、回答時期:2026年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Junko.A
子育てに奮闘しながら、フリーランスのライターとして活躍中。地方移住や結婚、スナックの仕事、そして3人の子育てと、さまざまな経験を通じて得た知見をライティングに活かしている。文章を書くことがもともと好きで、3人目の子どもを出産後に、ライターの仕事をスタート。自身の体験談や家族、ママ友からのエピソードを元に、姑に関するテーマを得意としている。また、フリーランスを目指す方へ向けた情報ブログを運営中。