筆者の話です。
実家の冷蔵庫を父と選びに行ったとき「このくらいでいいよ」と頼まれて決めました。
問題ないはずの選択が、設置後に思わぬ気づきにつながって──。
実家の冷蔵庫を父と選びに行ったとき「このくらいでいいよ」と頼まれて決めました。
問題ないはずの選択が、設置後に思わぬ気づきにつながって──。
届かない段
翌日に届いた冷蔵庫。
設置された冷蔵庫を前に、母がぽつりとつぶやきました。
「これ、一番上の段、届かないかも」
実際に使い始めると、母はつま先立ちになり、指先で棚に触れるようにして物を取ろうとしていました。
奥に置いたものに手を伸ばすたびに、体を少し伸ばし、慎重に引き寄せる様子が見えます。
メーカーや容量は同じでも、最新のモデルは庫内の構造や棚の高さが変わっているという盲点に、私たちは気づいていませんでした。
私も父も母より10cm以上背が高いので、選んでいる際に「自分たちの目線」でしか棚を見ておらず、母にとっての違和感に気づくことができなかったのです。
「やっぱり一緒に行けばよかった」と言われたとき、その言葉が静かに胸に残りました。
視点の違い
自分たちにはちょうどいい高さでも、日常的に使う母にとっては負担になる位置でした。
頼まれた通りに選んだつもりでも、使う人の身体感覚や日常の動作までは想像しきれていなかったのだと思います。
冷蔵庫を見るたびに、そのことを思い出します。
以来、誰かの代わりに買い物をする際には、その人が毎日どんなふうに使うのか思い浮かべながら選ぶようになりました。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。