少年団サッカーの練習が始まる前、子どもの小さな成長を喜ぶ穏やかな時間が、ある父親の大声によって一変しました。私の友人A子が目撃したのは、子ども同士ではなく親同士の価値観の違いが浮き彫りになった、忘れられない出来事でした。
泣き出した子どもと残った思い
結局、その1年生の子は何度目かでボールを大きく外し、とうとう目に涙をためてしまいました。父親は「なんでできないかなあ」とため息をつきましたが、子どもはうつむいたまま動けなくなってしまい……。そこで見かねたコーチが「ナイスファイト! よくここまで続けたな!」と、すぐに明るい声で間に入ってくれたのです。その光景を見て、子どもの成長は競わせるものではなく、できた瞬間を一緒に喜ぶことこそ大切なのだと強く感じました。小さな成功をどう受け止めるかで、子どもの心は大きく変わるのだと思わされた出来事でした。
練習後、コーチはその父親をそっと呼び、子どもへの寄り添い方や、モチベーションを高める声掛けの姿勢について優しく丁寧に指導されていました。父親も最初は戸惑った表情をしていましたが、うなずきながら聞いていたそうです。親もこうして、チームに支えられながら「親としての関わり方」を学んでいくのだなと、胸が熱くなる瞬間でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:ichika.K
2児の育児を機に、ママの悲喜こもごもを描くライターとしての活動をスタート。子育てメディアなどの執筆を経て、独立し現在はltnでコラムを連載中。大手企業の総合職でのOL経験、そこから夫の単身赴任によりワンオペでの育児を行った経験から、育児と仕事を両立するママの参考になる情報を発信すべく、日々情報をリサーチ中。