親の老後について、「いつかは話し合わなければならない」と思っている人も多いのではないでしょうか。親がどんな老後を送りたいのか、自分たちで暮らせなくなった場合はどうするのか……心配は尽きませんよね。今回は、筆者の友人の体験談をご紹介します。

夫が気づかせてくれたこと

帰宅して一部始終を話すと、落ち込む私に夫が声をかけてくれました。

「それって、お義母さんが最後まできみの『お母さん』でいたいってことじゃないかな」

……ハッとしました。

親にとって、子どもはいくつになっても守るべき存在。
頼らないことが、母なりの愛情の形だったのかもしれません。

母の意地や誇りを守ることも、恩返しのひとつなのかもしれない。
そう思えたとき、少しだけ気持ちが軽くなりました。

新しい親孝行の形

それからは、あえて母に小さな頼み事をするようにしました。

「久しぶりにお母さんの作った煮物が食べたいな」
「ちょっとだけ子どもを預かってくれない?」

母を母でいさせてあげること。それが、今の私にできる新しい親孝行だと思ったのです。
案外、母は嬉しそうに応じてくれます。

支えることだけが親孝行ではない。
母が母でいられる時間を守ることも、大切な愛の形なのだと、今は思っています。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。