「孫の笑顔が見たい」。ただそれだけのはずなのに、ふとした瞬間「あちらのご実家」への対抗心を抱いてしまっている自分に戸惑っていた筆者の知人。今回は、そんな彼女が孫と接する中で学んだエピソードをご紹介します。
「一番のおばあちゃん」でいたい!
夫を亡くし、年金暮らしの私には、孫に豪華なプレゼントを贈る余裕はありません。
でも、息子の妻A子さんのご両親は夫婦ともに健在で、裕福な様子。
立派な五月人形を買ったり、連休のたびに旅行へ連れて行ったり、いつも私ができないようなことを孫にしてあげています。
息子家族が遊びに来るたび、「あちらのお義父さんに最新のおもちゃを買ってもらった」という景気のいい話を聞くのが、実は少しだけ苦痛でした。
「孫に好かれたい」「一番のおばあちゃんだと思われたい」
競う必要なんてないはずなのに、金銭的な差を思い知らされるたび、自分の不甲斐なさに落ち込んでいたのです。
思いがけない笑顔
そんなある日のこと。
遊びに来た孫が、私が何気なく折った新聞紙のゴミ箱に興味を示しました。
「おばあちゃん、これなあに?」と聞く孫に、折り方を教えながら一つ作ってやると、孫は目を輝かせて「すごーい!!」と大はしゃぎ。
その顔は、どんな高価なおもちゃをもらったときよりも嬉しそうでした。
帰り際、一緒に作った新聞紙の箱をたくさん抱えて「これ全部おうちに持って帰る!」と必死に訴える姿を見て、私は思わず吹き出してしまいました。