筆者の話です。モラハラ夫との家庭内別居、重度知的障害の二人の子どもの養育。心が限界に近づいた私は、知人の勧めで人気の電話占い師に予約を入れてみる事にしました。しかし、予約番号は既に30番目。深夜まで待っても呼び出しは来ません。2度目も同じ結果。空振りの先で私が気づいた本当に必要なものとは?

浮かんだ疑問

私がその占い師に求めていたものは、「大丈夫」という肯定の言葉と「自分の選択は間違っていない」という保証だったのでしょう。

しかし、その保証は、本来、誰にもできないことです。

思えば私は、二人の子どもの介助や、学校・事業所との協議、そして緊張感のある家庭生活を、ずっと一人でこなしてきました。

その繰り返しの毎日で自分で判断する自信が少しずつ削り取られ、「誰かに正解を教えて欲しい」という気持ちが膨らんでいったのだと思います。

外側に答えを求めても、私の人生を代わりに歩んでくれる人は一人もいません。結局、自分の人生の手綱を握れるのは、自分だけなのです。

空振りが教えてくれたこと

私は、決して占いを否定したい訳ではありません。言葉一つで心が救われる瞬間も確かにあるでしょう。

けれど、「何かが変わるはず」と外側に答えを求め続けることは、自分を信じる力を遠ざけてしまう行為でもありました。

その時の私に必要なのは「問題の正解」ではなく「自分を信じる力」でした。
そしてその力は、誰かに授けてもらうものではなく、日々の泥臭い行動を積み重ねた先にしか宿りません。

2度の予約の空振りが、私を無理やり現実へと引き戻し、その真実を突きつけてくれました。
暗闇の中で、自ら灯をともす覚悟を決めること。
その気づきこそが、私にとって最も価値ある「占い」だったのかもしれません。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢佑菜
管理栄養士の資格を持つ、2人の自閉症男子のママ。自身の育児環境の変化をきっかけに、ライター活動をスタート。食と健康を軸に、ライフスタイル全般のコラムを得意とし、実体験に基づいたリアルな記事を執筆中。専門的な情報を「わかりやすく、すぐに日常に取り入れられる形」で伝えることが信条。読者の「知りたい」に寄り添い、暮らしを整えるヒントを発信しつづけている。