ママ友から突然、「夫には内緒でお金を貸してほしい」と頼まれたA子さん。
デイトレードで借金を抱えたというB美に、子どもを理由に懇願され、気持ちが揺らぎます。
悩んだ末に断ると、彼女の態度は一変。
執拗な連絡と責め立てに、A子さんは精神的に追い詰められていき――。

「夫には内緒で、お金貸して!」

ある日、ママ友のB美から、突然電話がかかってきました。
いつもの世間話かと思い、気軽に応答したのですが――。

「ちょっと相談があるの」
思いのほか、B美の声のトーンは深刻でした。

「実は……お金、貸してほしくて」

一瞬、何を言われたのかわからず、戸惑います。
「えっ、いきなりどうしたの?」

話を聞くと、B美は株のデイトレードにハマり、大きな損失を出してしまったのだそうです。
最初は少額だったものの、「取り返せるはず」と続けるうちに、どんどん額が膨らみ、気づけば消費者金融にも手を出してしまったとのこと。

「夫には内緒で、少しだけ貸してほしいの」

少しくらいなら……揺らぐ心

「絶対に返すから」
「今回だけだから」
「子どものためにも助けてほしい」
B美は、必死に言葉を重ねます。

同じ母親として、「子どものために」と言われると、心が揺らぐのも事実でした。
正直、私の家庭には多少の余裕はあります。
(少しくらいなら……)
そんな考えもよぎりました。

しかし、「夫には内緒で」とまでいうB美の言葉はやはり引っかかります。
私に頼む前に、正直に旦那さんに話し、家庭内で解決することはできないのか。
ここで私がお金を貸したら、状況はさらに悪くなるのではないか。

安易に助けようとして、こちらも大きなトラブルに巻き込まれるかもしれない――。