筆者の話です。
弟のためにしてきたことを、どこか誇らしく思っていました。
けれどある一言で、その記憶の見え方が変わって――。
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繰り返す言葉

「迎えに行ってあげてたよね」
何気ない会話の中で弟にそう話すことがありました。
両親が共働きで、保育園の迎えに間に合わない日は、小学生だった私が弟を迎えに行っていたのです。
学校から帰るとランドセルを置き、そのまま保育園へ向かうこともありました。

積み重ね

雨の日には傘を持って歩き、足元に気をつけながら弟の手を引いて帰りました。
小さな手を握りながら、転ばないように気を配っていたことを、今でも覚えています。

周りの人から「えらいね」と声をかけられることもありました。
その言葉をそのまま受け取って「ちゃんとやっている」と思っていたのです。
日々の積み重ねは、自分の中で少し誇らしい記憶として残っていきました。
思い出すたびに、自分なりに役に立てていたのだと感じていたのです。