かわいい勘違い
その瞬間、嬉しそうに言いました。
「2個目の富士山! 今日、2つも富士山見つけた!」
思わず笑ってしまいました。運転していた夫も、前を見たまま静かに口元をゆるめていました。
富士山が2つあるわけではありません。ただ見える場所が変わっただけです。でも子どもにとっては、「新しく見つけた富士山」だったのでしょう。
同じ景色でも、まったく違う見え方
その言葉を聞いて、ふと思い出しました。
以前、公園で遊んでいたときです。子どもが地面を指さして言いました。
「あ! よつ葉のクローバー!」
驚いて「本当に?」と聞くと、子どもは自信満々にこう言ったのです。
「うん! その葉っぱが3枚のやつ!」
それはもちろん、普通の三つ葉のクローバー。それでも子どもは、宝物を見つけたような顔をしていたのです。
気づけば見過ごしていたもの
大人になると同じ景色を見ても、そこまで大きな発見には感じなくなります。「クローバーだな」「富士山だな」と、ただ通り過ぎてしまう。
気づけば、自分は“知っているもの”として見過ごしている景色ばかりかもしれません。
一方で、子どもは宝物を見つけたかのように喜びます。
「2個目の富士山」と言って嬉しそうにしている姿を見ながら、「なんだか、新鮮だなぁ」と思いました。
同じ富士山でも、子どもにとっては二度の発見。
三つ葉であっても、宝物のようなクローバー。
子どもの隣にいると、何気ない景色も少しだけ新しく見えてくる気がします。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2026年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:大空琉菜
受付職を経て、出産を機に「子どもをそばで見守りながら働ける仕事」を模索しライターに転身。 暮らしや思考の整理に関するKindle書籍を4冊出版し、Amazon新着ランキング累計21部門で1位に輝く実績を持つ。 取材や自身の経験をもとに、読者に「自分にもできそう」と前向きになれる記事を執筆。 得意分野は、片づけ、ライフスタイル、子育て、メンタルケアなど。Xでも情報発信中。