今回は、一人暮らしを始めた友人が実際に体験した、母とのエピソードを紹介します。
体がだるくて朝起きにくくなったり、気分が落ち込んだりするようになりました。最初は「疲れたのかな」と思い、少し早めに寝るようにしてみましたが、生活は変わらないので結局オーバーワーク。体からのSOSを見逃してしまい、ついに動けなくなってしまったのです。
友人はいますが、みんな同じように学校や資格試験があるため頼れません。
「どうしよう……」と心細くなっていたとき、ふと母を思い出したのです。
すぐに駆けつけてくれた母
母にメッセージを送ると、すぐ新幹線に飛び乗って数時間後には私のアパートへ来てくれました。
大量の荷物とともにやってきた母は、温かいうどんを作り、家の中をてきぱきと片付けてくれます。私に何を聞くわけでもなく、いつも通りの母。
疎ましく感じて連絡を返さなかったり、冷たい物言いをしたりしていたのに、何も言わずにずっと私の看病をしてくれたのです。
つらくてなかなか眠れない日が続いていましたが、母が来てくれて安心したのでしょう。子どものころ体調を崩したときに看病してもらったことを思い出しながら、眠りにつきました。
家族のありがたみを改めて実感
それから数日、久しぶりに母と二人きりでゆっくりと過ごしました。
そして母が帰宅するときに見送りに行った際、母はまたこう言ったのです。
「無理しないで、いつでも帰ってきなさい」
今度は素直に「うん、ありがとう」と言えた私。
その後、無事に学校を卒業し、試験にも合格しました。そして、地元の近くで良い会社が見つかり、就職のため実家に戻ることに。当たり前のように用意される食事や家族との会話が、とても大切なものだと実感しました。
「帰ってきなさい」という母の言葉は、決して干渉していたわけではなく、娘の私を心から心配してくれていた一言だとわかりました。家族の存在は、自分が思っていた以上に心強いものだとわかった出来事です。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:清水マキ
育児を機にキャリアを転換し、独学からライター講座の添削講師まで登り詰めた実力派。PTAやスポ少での積極的な交流から、ママたちの「ここだけの話」を日々リサーチ。金融記事も手がける確かな知性と、育児に奮闘する親としての等身大な目線を掛け合わせ、大人女性のライフスタイルから切実な悩みまでを鋭く、温かく描き出す。