筆者の話です。
懐かしい写真をきっかけに、幼馴染と思い出を振り返ったときのこと。
同じ一枚なのに、思ってもいなかった受け止め方の違いに気づきました。

一言の意味

「俺だけよだれかけしとるやん」
その一言に、思わず笑ってしまいました。
さらに続けて「俺の方が先に生まれたのに」と口にした幼馴染。
その口調には、冗談のようでいて、どこか当時の自分に対する照れくささがが混ざっていました。

「なんかムカつく」
そう言うと、幼馴染は早々にアルバムを閉じてしまいます。
手元のアルバムを閉じる音が、やけに大きく感じられました。
「そこなん?」
私は笑って返しましたが、同じ写真でも、見ているところや感じていることがこんなにも違うのだと、そのとき初めて気づいたのです。

思い出の形

私にとってはただのかわいい思い出でも、相手にとっては少し格好悪い、引っかかる記憶だったのかもしれません。
あの頃は気にしていなかったことでも、今になって見返すと、気になるところは人それぞれなのだと感じました。

こうして同じ一枚の写真を見ながら話せる関係があることに、どこか安心します。
何気ないやり取りの中にも、積み重ねた時間を感じました。
見え方は違っても、同じ時間を覚えている関係は、少しだけ特別なのかもしれません。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。