今回は、姑の立場になった筆者の友人が体験した、お嫁さんの“困った話”を紹介します。
最初はそれでも我慢していましたが、ある日親戚で集まっていたときのことです。いつもと同じように、彼女は自分の実家と私を比較してきました。
「お義母さんの味つけって、少し濃いですよね」
「うちの実家では健康を考えた味つけだったんですよ」
などと笑いながら話す彼女。
日頃から言われていても、親戚がいる前でストレートに指摘されると、さすがに悲しみがこみ上げてきました。無言で席を立とうとしたそのとき、息子がこう言ったのです――。
私を救ってくれた息子の言葉
「お義母さんの料理ももちろんおいしい。でも俺は正直、母さんの料理のほうがおいしいと思ってる。ひいきしてるわけじゃなくて、特別濃いとは思わない」
そう、言ってくれました。
「どっちもおいしいんだから、それでいいじゃないか。ねえ!」と続ける息子。同意を求められた他の親戚たちも我に返ったように「そうよね」「どちらもおいしいならいいじゃないの」とフォローしてくれます。
お嫁さんを見るとおもしろくなさそうな表情をしていましたが、そのままだんまり。その後は息子が場を盛り上げてくれました。
我慢しすぎるのは良くないと学ぶ
息子はあの後、私のところに来て「母さん、もしかして今までずっとあんなこと言われてたの?」と聞いてきました。
嫁姑関係をこじらせたくなくて、息子にはまったく相談していなかった私。言葉を濁しながら「うん……」と答えると、息子は「今まで気づかなくてごめん」と謝ってくれました。
この一件以来、お嫁さんは実家の話を一方的に押し付けることはなくなりました。そして、私のやり方も「お義母さんのスタイル」として尊重してくれるようになった気がします。
良し悪しを決めるわけではない、どちらも否定するわけでもない、息子の言葉。しかし、母親の私をみんなの前でフォローしてくれた気持ちがとても嬉しく感じました。
良好な嫁姑関係を築きたい、そう思っていてもお互いの価値観がぶつかるのは避けられません。一方だけが我慢する関係は良くないと学びました。
【体験者:50代・女性主婦、回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:清水マキ
育児を機にキャリアを転換し、独学からライター講座の添削講師まで登り詰めた実力派。PTAやスポ少での積極的な交流から、ママたちの「ここだけの話」を日々リサーチ。金融記事も手がける確かな知性と、育児に奮闘する親としての等身大な目線を掛け合わせ、大人女性のライフスタイルから切実な悩みまでを鋭く、温かく描き出す。