41歳、離婚を機に保育士を目指し短大へ入学。18歳の若者に囲まれ「何この人」と浮いていた筆者が、いかにして周囲と打ち解け、最後には「ママ」と呼ばれるまでになったのか。人生を塗り替えた2年間の物語です。
実習を機に縮まった距離
実習やさまざまな活動を共にするうちに、壁はどんどん低くなっていきました。
ある日、一人の女の子と実習で一緒になった際、子育て経験のある私に、彼女が「子供への声かけ」について相談してくれました。それをきっかけに距離が縮まり、彼女が私を頼って相談してくれるようになったのです。
それに倣うように、周りの子たちも少しずつ話しかけてくれるようになりました。
気づけば「ママ」と呼ぶ子まで現れ、「いや、お姉さんでしょ!」と笑って突っ込めるほどの仲になっていました。彼女たちの若々しい感性に触れるうちに、凝り固まっていた私の心もほぐれていきました。
冷たい空気を塗り替えた。あの2年間が今の私の誇り
2年間の大学生活を経て、無事に保育士の資格を取得しました。
何歳からでも、人生はやり直せます。
あの教室で感じた冷たい空気ごと、私は自分の力で塗り替えることができたのだと、今では誇りに思っています。
41歳で飛び込んだあの場所は、資格だけでなく、「どんな場所でも、自分次第で居場所は作れる」という自分を信じる力まで与えてくれた場所でした。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2026年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:森奈津子
海外生活や離婚、社会人での大学再入学など、多彩な経歴を持つライター。現在は幼稚園教諭として保護者の悩みに寄り添うほか、日々の人付き合いの中から生まれるリアルな本音に耳を傾け、多様な価値観に触れてきた独自の視点でそれらを記事にしている。