友人の子どもの“名付け親”になった筆者の夫。6年後の再会で待っていたのは、まさかの大ピンチでした。誇らしいはずの肩書きが一転、焦れば焦るほど深みにはまっていく。ヒヤヒヤのエピソードです。

静かなる作戦開始

「名前なんだっけ?」とは、もちろん聞けません。
名付け親ですから。

私はさりげなく作戦を開始。
「宿題したんか?」
「自転車どれ乗ってるん?」
持ち物に名前が書いていないか、さりげなくノートや自転車を観察しようと思ったのです。 
しかし、名前表記は見つけられず。

友人夫婦が娘の名前を呼ぶところを観察するも、「お前」とか「なぁなぁ」と呼びかけるばかりで、決定的な名前を呼んでくれません。

焦れば焦るほど、記憶は遠のきます。
ついに、「ねぇ」とか「娘ちゃん」と、なんとも不自然な呼びかけでその場をしのぎました。

思い出した瞬間の教訓

冷や汗をかきながら過ごすこと数時間。
なんとか乗り切り、帰宅しようと帰りの車の中で、ひとりになり、ふっと肩の力が抜けたその瞬間。
「あっ!!」
名前が、するりと戻ってきたのです。

すぐにメモを残しました。二度と同じ汗をかかぬように。
変な汗をかきながら必死にごまかした自分の姿を思い出し、ちょっと笑ってしまいました。
次に会うときは胸を張って名前を呼びたいものです。

【体験者:50代・男性、会社員 回答時期:2026年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。