下校時間を過ぎても帰らない娘が心配で、すんでのところで警察に電話しそうになったA子さん。
ようやく帰ってきた娘は、見知らぬ女性と手をつないでいて――!?
「正しいことってなに?」
母としての答えに迷い、揺れ動いた胸の内を語ってくれました。

娘の帰りが遅く、パニック

「知らない人には、絶対についていかないこと」
小学生の娘に、私が口を酸っぱくして教えている言葉です。

悲しいニュースを見るたびに、我が子になにかあったら……と、不安を感じるのは、きっとどの母も同じでしょう。
門限もしっかり守らせていて、放課後に遊びに行くときも、一度帰ってランドセルを置いてから、と約束しています。

それなのに、下校時間を1時間以上過ぎても、娘が帰ってこない日がありました。
胸がざわざわし、近所を探します。

もしかして、なにかあったのでは――。

一緒にいる人は、誰!?

「学校や警察に電話してみたほうがいいかもしれない」
そう思った瞬間、娘の姿が見えました。

「あっ、ママ! ただいまー♪」
笑顔で手を振る娘は、もう片方の手で、見知らぬ女性と手をつないでいるではありませんか。

「ちょっと、どういうことなの!?」
慌てて娘のほうに駆け寄ると、その女性は視覚に障害があるようで、白杖を手にし、少し戸惑った表情をされていました。

褒めるべき? 注意するべき?

話を聞くと、女性は道に迷っていたらしく、困っている様子だったので、娘のほうから声をかけたのだとか。
行き先を一緒に探したもののわからず、いったん我が家まで案内してきたとのこと。

「うちのママが、車で送ってくれるよって言ったの。ママ、困ってる人は助けてあげるのよって、いつも言ってるでしょ」
そう言う娘の顔は、どこか誇らしげです。