筆者の話です。モラハラと暴力で私を苦しめていた夫が「血尿が出た」と弱々しく話してきました。離婚を考えていた私ですが、夫が病気かもしれないという不安から献身的に尽くし始めました。しかし、カウンセリングを受けて気づいた、夫との関係性。自分を取り戻すための選択とは?
突然の告白
ある日、夫が私に「ちょっと、話がある」と言ってきました。いつも高圧的な彼には珍しく、少し弱々しく見えました。
(お金の催促? それとも、ついに離婚を切り出されるの?)
最悪の事態を想定して身構える私に、夫は少し間を置いて言いました。
「朝、血尿が出た」
驚いて受診を勧めましたが、夫は「行きたくない、大したことない」と頑なに拒否。その姿を見て、私の中に複雑な感情が渦巻き始めました。
複雑な感情
実を言うと、夫との関係は決して良好ではありませんでした。夫はもともとモラハラ気質。「お前は何も分かっていない」と私を否定し、私の友人や実家を見下す。時には突き飛ばされるような暴力もありました。
「もう、この人とはやっていけない」何度も、そう思いました。
何度もそう思い、別居や離婚の文字が頭をよぎっていたはずなのに。「血尿が出た」と夫が弱々しく言った時、そうした考えが引っ込んでしまったのです。
(もし重い病気だったら? 今この人を捨てるなんて、ひどい人間だと思われるかも……)
私は自分の気持ちを押し殺し、以前よりも献身的に尽くすようになりました。彼の機嫌を損ねないよう、細心の注意を払って。
気づき
ある日、友人に相談した時、友人はこう言いました。
「ちょっと待って。暴力まで振るわれてたんでしょ? 病気なら、ちゃんと病院行けばいいじゃない。あなたが献身的になる理由なんてないでしょ?」
ハッとしました。なぜ私は、自分を傷つけてきた相手の不調を、自分の責任のように背負い込んでいたのか。
この違和感を解消するため、私はカウンセラーのもとを訪ねました。
私の話を聞いたカウンセラーは、静かにこう言いました。