筆者の話です。
帰省前、軽い気持ちで「巻きずし食べたいな」と母に伝えました。
その一言の向こうにあったものを、私は想像していなかったのです。
帰省前、軽い気持ちで「巻きずし食べたいな」と母に伝えました。
その一言の向こうにあったものを、私は想像していなかったのです。
思い出す声
私は、何気なく口にしたあの言葉を思い出しました。
「巻きずし食べたいな」
それはお願いというより、甘えに近い響きだった気がします。
母の味が食べたいと言いながら、その準備や負担を想像していませんでした。
七輪の炭の匂いと、赤くなった指先が重なり、申し訳なさと感謝で胸の奥が静かにざわつきます。
言葉の先
あれ以来、「食べたい」と口にするとき、私はその向こう側にある準備を考えるようになりました。
誰かの手間や時間の上に、自分の願いがのっていること。
それを忘れなければ、わがままは少しやさしい形に変わるのかもしれません。
母の巻きずしは、今も変わらずおいしいです。
けれど私の中では、あの日から味わいが少しだけ深くなりました。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。