家族の問題は、外から見れば単純でも、当事者にとっては簡単に割り切れないものです。お互いを想うからこそ、どこまで手を差し伸べるべきか、その境界線を見極めるのも難しいですよね。今回は、筆者の友人の体験談をお届けします。
終わりのない依存
私の兄は30代後半になっても、定職に就かず、いわゆるニートの状態が続いていました。
独身実家暮らしで、生活費は両親の年金から。
昼過ぎに起きてはゲーム三昧の日々……。
「私たちが死んだらこの子はどうなるのか」と嘆く両親に、兄は守られ続けてきたのです。
私が何度「ちゃんと自立しなよ」と注意しても、兄は「うるせえ、お前には関係ないだろ」と逆ギレするばかり。
両親に依存しきっている兄と、それを許してしまう両親の間で、私は行き場のないモヤモヤを募らせ、絶望に近い感情を抱いていました。
突然訪れた危機
そんな日常は、父が脳梗塞で倒れたことで一変しました。
幸い命は助かりましたが、軽い麻痺が残り、介護が必要な状況に。
ところが、今後の費用や生活を話し合う緊迫した場面でも、兄が放った言葉は「おい、おれの飯は?」という、信じられないものでした。
自分の足元が崩れかけているのに、まだ誰かが世話をしてくれると信じている。
その他人事のような態度に、怒りで手が震えました。