親の老いや衰えを目の当たりにするのはつらいものですよね。しかし、だからといって現実から目をそらし続けるわけにもいきません。今回は筆者の友人が、高齢の父親の世話をする中で体験した興味深いエピソードを聞かせてくれました。
実家が「ゴミ屋敷」に?
2年前に母が他界してから、70代の父は実家でひとり暮らしを続けています。
心配で頻繁に様子を見に行ってはいたのですが、気づけば父は、どうしても物を捨てられない、いわゆる「溜め込み」の状態になっていました。
玄関を開けた瞬間、目に飛び込んでくるのは古い新聞紙や得体の知れないガラクタの山。
母が健在だったころは季節の花が飾られ、美しく整えられていた家が、足の踏み場もないほど荒れた状態に。その様子を目の当たりにして、私は「このままではゴミ屋敷になってしまうのでは」と強い危機感を抱くようになりました。
頑固な父のプライド
ところが、見かねて私が片付けようとすると、父は「俺の勝手だ、触るな!」と怒ります。
私にはガラクタにしか見えないものでも、父にとってはどれも「まだ使える」「いつか必要になるかもしれない」大切な品のようなのです。母を亡くした寂しさを、物で埋めているようにも見えました。
「このままじゃ火事になるよ」「もう使わない物ばかりでしょ」と正論をぶつけるほど、父は親としてのプライドを傷つけられるのか不機嫌になり、話し合いはいつも平行線のまま。
その頑なな態度に、私は途方に暮れていました。