これは、知人のA子さんに聞いたお話です。
厳粛な場で場違いなマウントを繰り返す保護者に遭遇。周囲がイライラを募らせる中、壇上の校長先生がとった「粋な行動」と、その後に放たれた一言に会場が震えたエピソードをご紹介します。
厳粛な場で場違いなマウントを繰り返す保護者に遭遇。周囲がイライラを募らせる中、壇上の校長先生がとった「粋な行動」と、その後に放たれた一言に会場が震えたエピソードをご紹介します。
静寂を切り裂く「自慢話」の嵐
知人のA子さんが息子の入学説明会で中学校の体育館を訪れた時のことです。数百人の保護者が集まる会場は、新生活への期待と緊張感に包まれていました。ところが、そんな空気を台無しにする大きな声が響き渡ります。声の主は、全身をきらびやかなハイブランドで固めたBママでした。
「あの店長、私が行くとすぐに飛んでくるのよ」
「この新作、私が持たないと誰が持つのって話じゃない?」
周囲の視線などお構いなしに、Bママのマウントは止まりません。校長先生が登壇し、大切な説明が始まってもお喋りは続きます。
周りの保護者は、配布された分厚い資料を真剣に読み込んでいました。それなのに、聞こえてくるのは『このロゴが目立っていいでしょ?』なんていう場違いな自慢話ばかり。A子さんの斜め前に座っていた人は、何度も困ったようにキョロキョロしていましたが、Bママは気にする様子もありません。
近くにいたA子さんを含め、周囲の保護者は次第にイライラを募らせていきました。
校長先生が突然マイクを下ろすと……
説明の最中、突然、校長先生がピタリと話を止めました。そして、手にしていたマイクを静かに演台へ置いたのです。何事かと思い、会場中の視線が校長先生に集中します。
数百人が集まる体育館は、物音ひとつしない静寂に包まれました。さっきまで空調の音すら気にならないほど集中していた場が、一瞬で凍りついたようでした。何事かと顔を上げる保護者たち。そんな緊張感を知ってか知らずか、Bママの弾んだ声だけが、高い天井に虚しく反響していたのです。
「このバッグ持ってると、みんなジロジロ見てくるの! 羨ましいのかな?(笑)」
シーンとした空間に放たれた、あまりにも空気を読めない発言。突き刺さるような冷ややかな視線に気づき、Bママはようやく慌てて口をつぐみました。