これは、知人のA子さんに聞いたお話です。
自分の子どもが失敗した場合、時にはかわいらしくて笑ってしまうこともあるかと思います。しかし、それが行き過ぎてしまうと……今回は、息子の失敗を「ネタ」として周囲に言いふらしていたBママが、思わぬ形でしっぺ返しを食らったエピソードをご紹介します。

立場が逆転した瞬間。突きつけられた「自分がされて嫌なこと」

何を言っても通じない母親に、ついにB君が口を開きました。
「……この人さ、昨日の夕飯で調味料間違えて、すっげーマズい飯作ったんだよ。それで父さんにめちゃくちゃ怒られてんの(笑)」

Bママの顔色が、一瞬にして変わりました。「ちょっとB!! なんでそんなこと言うのよ!? 人前で恥ずかしいじゃない!!」

激昂する母親を見て、A君が静かに、しかし鋭く言い放ちました。「B君のお母さん、これでわかったんじゃない? 今、自分がされて嫌だったこと、Bはずっとやられてたんだよ」

その言葉に、Bママはハッとして口をつぐみました。「自分がされると恥ずかしくて腹が立つこと」を、今まで「面白いから」という理由だけで息子に繰り返していたことに、ようやく気づいた様子でした。

反抗期の正体は「鏡」だった。気づきが生んだ小さな変化

Bママは気まずそうに俯き、それ以上B君を責めることはしませんでした。彼女が「反抗期」だと思い込んでいた息子の態度は、実はこれまでの無神経な振る舞いに対する、B君からの精一杯の抗議だったのです。

自分の振る舞いが鏡のように跳ね返ってきた事実に、Bママは相当なショックを受けたようですが、これこそが親子関係を見直すための良い薬になったのかもしれません。

その日以来、Bママが息子の失敗談を笑って話すことはなくなったそうで、A子さんも心からホッとしたと語ってくれました。親子といえど、一人の人間として尊重し合うことの大切さを、改めて考えさせられる出来事でした。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:日向みなみ
出産を機に、子どもとの時間を最優先できる働き方を模索し、未経験からWebライターの世界へ。ライター歴10年の現在は、オンライン秘書としても活動の幅を広げている。自身の経験を元に、子育てや仕事に奮闘する中で生まれる日々の「あるある」や「モヤモヤ」をテーマに、読者のみなさんと一緒に笑って乗り越えるよう、前向きな気持ちになれるコラムを執筆中。