料理ができない義父に代わって台所に立つ夫。その後ろ姿を見て、私はこれまで知らなかった「息子としての顔」に気づかされました。胸がきゅっと締めつけられるような思いと、じんわり広がる温もりが交差した――そんな出来事です。

最終日、夫は作りおきを多めに用意しました。さらに液体で簡単に溶ける味噌を買い、「これなら親父でも味噌汁作れるから、試してみて」と声をかけていました。
そのやり取りを目にしたとき、思わず胸が熱くなりました。息子として、自分にできることを懸命に果たそうとする姿がそこにあったからです。

彼は本当に「立派な息子」なのだと、あらためて感じました。

義母のいないお正月、台所に立つ彼の背中は、今も強く心に焼き付いています。結婚して初めて、彼の“息子としての顔”を知った瞬間でした。

私にとって、ずっと忘れることのできない出来事です。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2026年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Illustrator:fumo
FTNコラムニスト:大空琉菜
受付職を経て、出産を機に「子どもをそばで見守りながら働ける仕事」を模索しライターに転身。 暮らしや思考の整理に関するKindle書籍を4冊出版し、Amazon新着ランキング累計21部門で1位に輝く実績を持つ。 取材や自身の経験をもとに、読者に「自分にもできそう」と前向きになれる記事を執筆。 得意分野は、片づけ、ライフスタイル、子育て、メンタルケアなど。Xでも情報発信中。