集合住宅で暮らしていると、ふとした瞬間に隣や上下の部屋の気配を感じることってありますよね。多少の生活音はお互い様ですが、時には「これって何の音?」と思うことも……。今回は、筆者の友人の体験談をお届けします。

音の正体は意外なものだった

翌日、管理人さんと一緒に、恐る恐る隣室を訪ねると……。
扉を開けて顔を出したのは、穏やかそうな高齢女性。
私の緊張は少しだけ和らぎましたが、音の正体はまだ謎のままでした。

女性に事情を話し、管理人さんが室内を調べると、音の正体はなんと“天井の火災報知器の電池切れを知らせる警告音”でした。

実はお隣さん、耳が少し遠くて、高い電子音に全く気づいていなかったそうです。

「あら、鳴っていたの? 全然気づかなかったわ。教えてくれてありがとうね」
そう言って恥ずかしそうに笑う女性を見て、拍子抜けすると同時に、不安が一気に溶けていくのを感じました。

違和感は助け合いのサイン

でも、もし本当に火事だったらと思うと、笑い話では済みません。

この一件を機に、廊下でお隣さんと会えば挨拶を交わすようになりました。
不気味な音は「隣人トラブル」ではなく、実は「助け合いが必要なサイン」だったのかもしれません。

集合住宅では壁一枚向こう側の異変が、自分たちの安全にも直結しています。
正体不明の音に怯えた時間は、希薄だった隣人との距離を見直す、良いきっかけになりました。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2026年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。