外国人旅行客などから英語で話しかけられて、戸惑った経験はありませんか? 言葉が通じない不安やプレッシャーから、思うように受け答えができなくなることもありますよね。今回は、筆者が“父の対応”を間近で見て感じた出来事をご紹介します。

突然の英語

両親とランチに行った帰り道のことです。大きなリュックを背負った外国人旅行客から、英語で道を聞かれました。手には地図。とてもゆっくり、丁寧に話してくれます。

それでも正直、ほとんど聞き取れませんでした。
行きたい場所の名前を何度聞いても分からず、頭の中が真っ白になります。

英語が分からない、というよりも
「間違えたらどうしよう」
「変なことを言ってしまったら困らせるかもしれない」
そんな思いが先に立ち、言葉が出てきませんでした。

地図アプリ

ただ、地図に書かれていたアルファベットの地名だけは目に入りました。
スペルをそのまま地図アプリに入力すると、目的地が表示されます。相手も分かったようで、表情が和らぎました。

どうにか場所は特定できたものの、問題はその先です。
道順を英語で説明する自信がありません。
私はスマホを差し出し、画面を見せながら、相手の反応をうかがうことしかできませんでした。

父の登場

そのとき、少し遅れて歩いていた父が合流しました。
状況を見てすぐに理解した父は、私のスマホと相手の顔を交互に見ながら、簡単な英語で道順を説明し始めました。

英語は決して流暢ではありません。文として整っているとも言えない。
それでも、身ぶり手ぶりを交えながら、必要なことだけを伝えていきます。

相手は理解したようで、何度も「サンキュー」と言い、安心した表情でその場を離れていきました。