若い頃、お見合いでドライブに行った時、私は相手に「リードしてほしい」と思いながら過ごしていました。
でも、今になると、あの時間の見え方が少し変わります。
広がらない会話
結局、3時間のドライブを終えても、会話はほとんど広がりませんでした。
沈黙に耐えかねた相手が流してくれたラジオの音が鳴り響くだけの車内。
探り合うような微妙な空気が流れ、お互いの心が近づく感覚を持てないまま、結局そのお見合いはお断りすることに。
でも、当時の私は「相性が合わなかっただけ」「会話が盛り上がらなかったのは、相手がリードしてくれなかったから」と受け止めていました。
うまくいかなかった理由は、相手側にあるのだと、どこかで思っていたのです。
今になって気づくこと
しかし、年齢を重ねてから振り返ると、違う見え方もしてきました。
リードするかどうかより、その時間を楽しく過ごそうとする努力は、自分にもできたはずでした。
探り合いだから仕方なかったと思う一方で、場を動かそうとしなかった自分の未熟さにも、今は気づいています。
年齢を重ねてからようやく「あの時間、もう少し違う過ごし方があったかもしれない」と思えるようになりました。
「相手にどうにかしてもらう」のを待つのではなく、自分から一歩踏み出すことの大切さを気づかせてくれたあの出来事は、今の私にとって大切な教訓となっています。
正解なんてどこにもないけれど、大人になってから見えてきた、ささやかな反省の記憶です。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。