ついに迎えた出産の日
そして迎えた出産当日、陣痛の痛みとともにM華の頭の中をよぎっていたのは、お雛様のことでした。無事に赤ちゃんが取り上げられ、性別を告げられた瞬間、全身の力が一気に抜けました。生まれてきたのは、元気な女の子でした。
その安心感と、これまでのプレッシャーから解放された反動で、M華は思わず「お雛様、無駄にならなくてよかった〜」と口にしてしまったそうです。
もちろん、どんな性別でも我が子の愛おしさに変わりはありません。しかし、義母の期待を一身に背負っていたM華にとっては、それが本音の安堵でした。
看護師さんたちと共に、夫も義母も頭に大きな「?」が浮かんでいるかのような反応。後から話を聞いた義母は「そんなにプレッシャーを与えてしまっていたなんて、ごめんね。次からは決めつけないようにするわね」と反省してくれたといいます。
善意であっても、相手の状況や気持ちを想像することは大切です。M華はこの出来事を通じて、家族だからこそ、距離感や配慮が必要なのだと感じたそうです。緊張と安堵が入り混じった、忘れられない出産エピソードでした。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Miwa.S
事務員としてのキャリアを積みながら、ライター活動をスタート。持ち前の聞き上手を活かし、職場の同僚や友人などから、嫁姑・ママ友トラブルなどのリアルなエピソードを多数収集し、その声を中心にコラムを執筆。 新たなスキルを身につけ、読者に共感と気づきを届けたいという思いで、日々精力的に情報を発信している。栄養士の資格を活かして、食に関する記事を執筆することも。