筆者の友人のTさんは、病気がちだった母の代わりに祖母に寄り添われて育ちました。
「お前がいちばんだよ」という言葉を信じて大きくなったTさんは、大人になって、ある意外な事実を知ります。
それは、祖母の粋でやさしいウソでした。
「お前がいちばんだよ」という言葉を信じて大きくなったTさんは、大人になって、ある意外な事実を知ります。
それは、祖母の粋でやさしいウソでした。
大人になって判明した、まさかの事実
大人になったある日、兄弟で昔話になり、私は何気なく口にしました。
「そういえばさ、私、おばあちゃんに『お前がいちばんだよ』って言われてた」
すると、姉も弟も一瞬黙り込み、次の瞬間、ほぼ同時にこう言ったのです。
「え? それ、私も言われてたけど?」
「え、俺も……」
3人全員が、まったく同じ言葉を、まったく同じトーンで、まったく同じように言われていたのです。
思わず顔を見合わせて「おばあちゃんにやられたね!」と3人で笑ってしまいました。
子どもに必要なのは「事実」より「実感」
それは、誰かをだますためのウソではありません。
誰も傷つかず、誰にも順位がつかない、「あなたは大切な存在だよ」と伝えるための、とても粋でやさしい魔法のような言葉でした。
おばあちゃんの愛情
大人になった今なら、わかります。
子どもにとって大事なのは、本当に一番かどうかという事実ではなく、「自分は大切にされている」という実感なのだと。
私たち兄弟は、それをたっぷり感じて育ちました。
だから今、あの言葉を思い出すたびに胸が温かくなり、おばあちゃんへの感謝の気持ちでいっぱいになるのです。
【体験者:50代・女性・会社員 回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。