筆者の話です。
義実家で過ごす時間のなか、いつの間にか「察して動く役」を引き受けていた私。
先回りをやめたとき、義実家との距離が少し変わりました。
義実家で過ごす時間のなか、いつの間にか「察して動く役」を引き受けていた私。
先回りをやめたとき、義実家との距離が少し変わりました。
先回り
「おはようございます!」
挨拶を交わしたあと、上から下まで品定めされているような感覚があります。
「それ、いいわね」
義実家を訪ねるたび、義母は私たちの持ち物に鋭く目を留めるのです。
バッグや小物、使っている日用品など、少し目新しいものがあると、自然な調子で声をかけてくるのがいつもの流れでした。
声のトーンは穏やかで、嫌味を感じるほどではありません。
ただ、そのひと言がきっかけで、会話の向きがこちらの持ち物へと寄っていくのです。
重なる視線
義母は「欲しい」とは言いません。
その代わり「どこで買ったの?」「いくらくらい?」「使い心地はどう?」と質問が続きます。
私は答えながら、だんだんと視線の行き先が気になるようになりました。
品物そのものより、私の返事や表情を見られているような感覚。
話をしているうちに、こちらがどう出るのかを待たれているように感じることが、何度もあったのです。「褒める」の先に、暗黙の期待が透けて見えるようでした。