届かない給料明細
私が管理栄養士として採用されたある企業で、ドラッグストアの訪問業務や商品の営業のパート仕事をしていた時の話です。
毎月、販売促進に使う景品やPOP(店頭広告)等と一緒に、給料明細も宅配便で送られてきます。
ところが、景品やPOPは届いたのに給料明細だけがどこを探しても見つかりませんでした。
「おかしいなあ?」
何度も段ボールの中を確認しましたが、やはり給料明細は入っていません。
私は上司である所長に電話で確認しました。
「すみません、今月の給料明細が入っていなかったのですが?」
私への疑い
すると、所長は「私は間違いなく送りました! もう一度よく探してください!」と言いました。
私は再度、段ボールの中を隅々まで確認しましたが、やはり見つかりません。
「やっぱりないんですが……」と言っても
「いや、私は絶対送ってます! そちらで紛失したんじゃないですか?」
所長の言い方に、理不尽さを感じて胸がざわつきました。しかし、もしかしたら本当に私が見落としているのかもしれないと思い直して、送られてきたものをひとつひとつ確認しながら探しました。
何度探しても見つからないので、私は再度、所長に連絡すると
「困りましたね。じゃあ、事務所で確認してみます」
所長はそう言って電話を切りました。
同期の休日出勤
その日の夕方、事務所で働いている同期のIさんから、LINEが入りました。
「今日、私は休みの日なんだけど、あなたの給料明細を送ったのは私だから、出社して探すように所長に言われたの」
Iさんは退職を控えていて、残っていた有給休暇を消化している期間のはずです。
「休みの日なのに? 私のせいでごめんね」
「大丈夫だよ。所長に言われたから仕方ないけど、ちょっと納得いかないよね」
Iさんは優しく返信してくれましたが、私は自分の報告が発端で大切な同期の休日を壊してしまったことに、申し訳なさと強い憤りを感じていました。
Iさんは事務所中の机や引き出しを探してくれましたが、私の給料明細はどこからも見つからなかった様です。
「やっぱりなかった。所長、本当に送ったのかな?」
Iさんからそんなメッセージが届きました。