ショップ店員として思うのは、服を買うときはぜひご試着していただいて、自分に本当に合うものを選んでほしいということです。とはいえ、店頭に置かれているものは商品であり、ご試着されたものをご購入いただけなかった場合、他のお客様がご購入されることも忘れないでいただきたいというのが本音です。今回は、筆者が服飾店でアルバイトしていた際、「他のお客様のことをもう少し考えて」と心の中で悲鳴をあげたエピソードをご紹介します。

翌日、上層部からお叱りが……

翌日、テナントが入っているビルから私たちの店舗にお叱りが……。どうやら、このお客様が「試着させてもらえませんでした。見た目で試着を強引に断られました」とご相談されたようなのです。

​「少し乾いたら」「水滴が垂れない程度の状態になれば」とはお伝えしましたが、お客様の見た目そのものを理由に試着をお断りした記憶はありません。あくまで「商品を守るための判断」でしたが、伝え方の難しさを痛感しました。

私たちスタッフは商品の服を濡らしてはいけない事情を察してもらえると思っていましたが、お客様にとっては「拒絶された」という感情が先立ってしまったのかもしれません。

私はこのお客様の対応を通して、接客業の大変さを改めて実感しました。ルール化されていない対応は難しいと思いました。

それと同時に、このお客様を不快にさせてしまったのは事実であり、どうしたらもう少し気持ちよく納得いただけたのかも未だに考えてしまいます。例えば、より速やかにタオルをご用意するなどの配慮ができたかもしれません。

自分がお店で試着するときは、汗などを拭き、清潔な状態で行こうと改めて思いました。試着した服を購入しなかった場合、他の人の手にわたるものであること、試着時の商品の扱いによっては売れなくなってしまうことを忘れてはいけません。お店側とお客様、双方が少しずつ配慮し合える関係が理想的だと感じています。

【体験者:30代・会社員女性、回答時期:2026年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:太田あやこ
大学でジェンダーや女性史を学んだことをきっかけに、専業ライターとして活動中。自身の経験を活かしながら、幅広い情報収集を行い、読者に寄り添うスタイルを貫いている。人生の選択肢を広げるヒントを提供し、日々の悩みに少しでも明るさをもたらせるよう、前向きになれる記事づくりに取り組んでいる。