声をかけてきた理由とは……
「はい?」
振り向くと、知らない数人の女性グループがいました。
「お1人ですか? ならあと2人入れますよね」
そのスーパーは年会費を払った会員だけが買い物できるシステムで、1枚の会員証で3人まで入れる決まりになっています。
話しかけてきた女性によると、Aが1人で入るなら、Aの会員証であと2人一緒に入らせてほしいのだというのです。
「すみません、それはできないです」
しかしAさんは見ず知らずの人と一緒に入店し、万が一店内でトラブルや規約違反があった際に自分の責任になってしまうと考え、丁重にお断りしました。
「えー、どうしてですか!?」
代表で話しかけてきた女性は不服そうに詰め寄りました。
「どうしても何も……誰かもう1人会員になられたら?」
とAさんはが答えると、その女性は気分を害したように大きなため息をついて言いました。
「会員証見せるくらいいいじゃない、ケチ! もういいわ!」
女性はすぐにAさんのもとを離れ、他の1人客に声をかけはじめました。
見ず知らずの人にいきなりケチ呼ばわりされて腹が立ったのと、声をかけられた人が困っているのを見て「これは迷惑行為だな」と思ったAさんは、店内に入る際にそのことを店員さんに伝えました。
するとまもなく入り口付近で女性たちが店員さんや警備員さんたちに注意されているのが見えたそうです。
どうしても入店したいからといって、他人の善意やルールを逆手に取るような行為は、決して感心できるものではありませんね。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年12月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。