皆さんは、初対面の人の行動にギョッと驚いた経験はありますか。本人にとっては何気ない行動であっても、180度印象が変わってしまうこともありますよね。今回は、筆者の友人I子が、初めて家に迎えた息子の彼女との食事の際に起こった、少し胸が温かくなるエピソードをご紹介します。
息子が連れてきた大切な人
I子は50代の主婦で、今年30歳になる一人息子がいます。ある日、その息子から「今度、付き合っている人を家に連れて行きたい」と言われたI子。落ち着いて話を聞いているフリをしていましたが、初めての展開にとてつもなくドキドキしていました。将来を考えている相手だと聞き、訪問の際には、張り切って夕飯を用意することにしました。
煮物、焼き魚、唐揚げ、サラダに卵焼き。家庭の味を意識しながら、心を込めて準備しました。
第一印象はすごく好感がもてた彼女のまさかの行動
当日、息子が連れてきた彼女のE美は、明るくとても礼儀正しい女性でした。笑顔で話してくれたため、I子もすぐに緊張がほぐれ、話も弾みました。「いい子でよかった」と思いながら、いよいよ夕飯の時間になりました。
食卓につき、いただきますをした直後に、「たくさん使ってしまうので、持参させてもらいました」と言い、E美はおもむろにバッグから、一本のマヨネーズを取り出しました。
I子は一瞬、目を疑います。E美は、サラダはもちろん、卵焼き、焼き魚、さらには煮物にまで、口に運ぶ前に必ずマヨネーズをかけていきました。
(え……全部?)
内心驚きを隠せないI子でしたが、その場の空気を壊したくなくて、しばらく黙って様子を見ていました。
“マイマヨ持参”の衝撃の事実に胸が詰まる
しかし、どうしても気になってしまい「E美さん、マヨネーズがすごく好きなのね。そのままの味でも大丈夫なのよ?」とI子はそっと尋ねました。押し付けにならないよう、気遣いながらの言葉でした。
E美は箸を置き、少しだけ困ったように笑ったあと、「すみません。実は、実家ではごはんがあまり出なくて……」と静かに話し始めます。