面接の場は、経験や資格を語るだけではなく、人と人としてどう向き合うかが試される場所でもあるのではないでしょうか。面接官だって人間です。一緒に働きたいと思う人を採用したいですよね。今回は、筆者の友人の体験談をご紹介します。

投げかけた“本音の問い”

面接の終盤、「最後に何か質問はありますか?」と聞かれた時、私は「どうせ落ちるなら」と、用意していた定型文を捨てて、本音で面接官に問いかけました。

「失礼ですが、御社が今、現場で最も困っていることは何ですか?」

すると、それまで攻撃的だった面接官の動きがピタリと止まりました。
彼は小さく溜息を吐くと、少し表情を緩めて「実はね……」と、若手の離職率の高さや現場での意思疎通の難しさを話し始めたのです。

スキルよりも「寄り添う心」

面接官の切実な悩みを聞きながら、私はこれまでのキャリアで大切にしてきた「後輩育成の工夫」や「トラブル対応」の具体策を、押し付けにならないように気をつけながら、相手に寄り添うように提案しました。

それは面接というより、現場の課題を一緒に解決しようとするような、建設的な対話の時間でした。

気づけば室内の空気は前向きなものに変わり、私は「自分の経験が誰かの助けになる」と強く実感し、自信を取り戻していました。

「この人と働きたい」を引き出す力

結果は、なんと即日採用!

自分を卑下するのではなく、年齢とともに重ねてきた経験を、誰かのために、そして会社のためにどう活かせるか。
相手の悩みに耳を傾け、こちらから心を開く姿勢こそが、「この人と一緒に働きたい」と思わせる最大の武器になるのだと確信しました。

40代だからこそ持てる視点や余裕が、場の空気を変える“魔法の質問”を生み出したのかもしれません。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2025年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。