義母不在の帰省で、これまで見えていなかった風景に直面。静かな台所で気づいたのは、当たり前だと思っていた「優しさの重さ」でした。”日常の尊さ”を感じた筆者のエピソードです。
いつも並んでいた、義母の手料理
義実家に帰省すると、いつも義母の美味しい手料理が並んでいました。台所に立つ義母は手際がよく、いくつもの料理を同時進行で作っていきます。
サバサバした性格で、「大丈夫、大丈夫」が口癖のような人でした。私はただ、その料理を楽しみに帰省していた一人です。
結婚したばかりの頃、「手伝います」と台所へ行くと「ゆっくりしてて」と笑顔で返されました。子どもが生まれてからは、「子どもが寂しがるから、遊んでてあげて」と言われるようになりました。
その優しさに最初は戸惑ったものの、二人目が生まれてからはありがたく受け止めていました。
あまりにも重い現実
そんな義母が数か月前、脳梗塞で倒れました。あまりにも、突然の知らせでした。
一時は命も危ぶまれ、病院で夫が声を殺して泣く姿を見ました。弱音を吐かない人だと思っていた夫の涙に、事の重さを突きつけられた気がしました。
義母はいまも入院中で意識がなく、会話もできません。