経理として働く友人Aの職場に、どこか壁を感じてしまう同僚がいました。人付き合いが控えめなその姿に、先入観を持っていたA。しかし、あるできごとをきっかけに、その見え方が変わったエピソードです。
静かな存在だった彼女
私の職場に、どこか距離を感じる女性がいました。
いい人なのですが、雑談の輪に積極的に入ることはなく、ランチも一人で過ごすことが多いタイプ。忘年会や新年会にも参加はしますが、心から楽しんでいるようには見えません。
職場の仲間同士は仲が良く、自然と集まって話す雰囲気があります。しかし、その中で彼女だけが少し外れているように見え、私は勝手に線を引いていました。
ある日の休憩時間、少し離れた場所から楽しそうな女子の声が聞こえてきました。何気なく視線を向けると、そこには同僚たちに囲まれている彼女の姿。
普段は一人でいることが多い彼女が、輪の中心にいる光景が珍しく、思わず足を止めました。
そのまま近づいてみると、机の上には小さな箱が置かれていました。
箱の中に並んでいたもの
中をのぞくと、色とりどりのアイシングクッキーがきれいに並んでいます。聞くと、彼女の手作りだと言いました。
その丁寧な仕上がりに驚きましたが、さらに心を打たれたのは、そのあとです。
「Aさんは、ワンちゃんを飼っているって聞いたので」
そう言って差し出されたクッキーには、可愛らしい犬の絵が描かれていました。思わず「わぁ!」と声が出ました。