A子先生の店員さんへのさりげない気遣い
A子先生は先ほどの店員さんが食事を配膳してくれたり、食後のお皿をさげたりするときに、前回よりもはっきりとお礼を言い、感謝を伝えていました。A子先生が店員さんに大きな声でお礼を言うと、学生たちのお礼の声も大きくなりました。先程までは、お皿をさげられるときに、軽く会釈していた学生も「ありがとうございます」と大きな声で言うように。
また、A子先生は「うるさくして迷惑かけてないですか? この子たちはまだお勉強中だから、すみませんね。今日はゼミの食事会で来たのだけど、私のおごり(笑)」などと、B子の先程の失言をさりげなくフォローしていました。
A子先生の言い方は、B子を過度に責め立てるのではなく、「働くプロへの敬意」を身をもって示すもので、店員さんへの心からの謝罪と感謝が伝わるものでした。
主に担当してくださった店員さんもとても優しく、おおらかな方で、私たちがゼミの飲み会を楽しめるように、とても明るく、優しく接客してくださいました。
職業に優劣はありませんが、時として無意識に失礼な発言をしてしまう人もいます。そうした中で、その場をなだめるだけでなく、何が正しいのかを勇気を持って伝えることの大切さを学びました。
私もA子先生のように他者に気遣いができ、誤った価値観に流されず、正しいことを伝えられる人になりたいと思いました。A子先生は私にとって憧れの人生の先輩です。
【体験者:30代・会社員女性、回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:太田あやこ
大学でジェンダーや女性史を学んだことをきっかけに、専業ライターとして活動中。自身の経験を活かしながら、幅広い情報収集を行い、読者に寄り添うスタイルを貫いている。人生の選択肢を広げるヒントを提供し、日々の悩みに少しでも明るさをもたらせるよう、前向きになれる記事づくりに取り組んでいる。