筆者の話です。
口数の少ない父に、資格試験合格を伝えた日のこと。
「え!?それだけ?」と思ったあとで、気づいたことがありました。
口数の少ない父に、資格試験合格を伝えた日のこと。
「え!?それだけ?」と思ったあとで、気づいたことがありました。
思い出したこと
「え? 私には『そうか』しか言わなかったけど」
そう返すと、母は少し笑ってこう言いました。
「私が帰ったら、『合格したって連絡があったぞ』って、嬉しそうにすぐ話してくれたわよ」
その言葉を聞いて、ふと思い出した出来事がありました。
以前、華道の免許を取ったときのことです。
そろそろ教授免許がいただけそうだと話した際、父から唐突に
「看板代、出してやるよ」
と言われたことがありました。
気づいたこと
私が華道を続けていることなど、気にも留めていないと思っていました。
家で花を生けていても、見ている様子はなかったからです。
当時はそのぶっきらぼうな申し出に驚くだけでしたが、看板を掲げることの重みを父なりに理解し、応援してくれていたのだと今さらながら気づきました。
ひとつひとつ思い返すうちに、父にとっての「そうか」や「看板代」という短い言葉こそが、父なりの精一杯の祝福だったのだと分かりました。
父はただ、愛情を伝えるのが不器用なだけだったのです。
ちゃんと私を見ていてくれている。
そう思えた出来事です。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。