筆者の話です。私は重度知的障害と自閉症の長男を持つ母親です。5歳の誕生日に義母が写真スタジオでの記念撮影を強行。パニックを起こす息子を無理やり着替えさせ、シャッターを切り続けた結果、届いた写真……そこに写った長男の表情を見た私が決断したこととは?

義母からの提案

重度知的障害と自閉症を抱える長男が5歳の誕生日を迎える頃、義母から突然の電話がありました。

「どうしても写真スタジオで長男くんの記念写真を撮りたいの! 5歳は特別でしょう?」

私の心臓がドクンと重い音を立てました。

長男は3歳で自閉症の診断を受けて以来、幼稚園でも椅子に座ることを拒み、順番を待つことができずパニックを起こしたり暴れてしまいます。

家庭での療育を必死で続けて多少は落ち着いたものの、年々同年代の子どもたちとの差は開いていく一方でした。

「お義母さん、長男は慣れない場所が本当に苦手で、パニックを起こす可能性が高いんです」

私は丁重にお断りしました。

しかし、義母は「大丈夫よ! みんなそう言うのよ!」と言って全く聞いてもらえません。

結局、押し切られる形で撮影の予約をされてしまいました。

撮影当日の不安

写真撮影当日、義母はホクホク顔で長男のご機嫌を取りながら写真スタジオに入っていきました。

「なあんだ、全然普通の子じゃないの。あなたは考えすぎなのよ!」

義母は得意げに笑っていましたが、長男は場所見知りが強く明らかに不安そうな表情で私の服をギュッと掴んでいます。

この長男の緊張が爆発するのは時間の問題でした。

スタッフの案内で義母は嬉しそうに衣装を選び、しばらくすると長男用の羽織袴が用意されました。

長男は緊張が強く、服を脱ぐことを極端に嫌がる特性があります。

案の定、着替えを促されると泣きながら激しく首を横に振り始めました。