初孫に恵まれた知人。ところが嫁には決して言えない“本音”を抱えていました。知人から聞いたお話を紹介します。

2人きりに

しょっちゅう来ていたからか、孫は私によく懐いてくれました。
そんな孫の様子を見た嫁は、「任せても大丈夫かも」と考えたのでしょう。

ある日、
「お義母さん、午前中だけ娘ちゃんの子守を頼んでもいいですか?」
と言ってきたのです。

「い、いいわよ」
とっさにそう答えたものの、私の頭の中では「ついにこの瞬間が来た」という思いが駆け巡っていました。

「助かります! じゃあよろしくお願いします。行ってきまーす!」
そう言うと、嫁は扉を閉めて出て行きました。

下を見ると、孫が私の足に抱きつき、にこにことこちらを見上げています。
「ばぁばと遊ぼうか」
私はそう声をかけました。ふと、小さな手の温もりを感じ、ハッとしました。

「この子を守るのが今の私の役目ね。不安だけど、しっかり目を見張っていよう」
責任の重大さを噛みしめ、私は覚悟を決めました。もちろん、嫁には「何かあったら怖いから、次からは無理のない範囲でね」と、後でやんわり伝えてみるつもりです。

孫を愛しているからこその緊張感。それもまた、新しい「おばあちゃん」としての私の一歩なのかもしれない。そう思いながら、私は孫をぎゅっと抱き寄せました。

【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2026年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Junko.A
子育てに奮闘しながら、フリーランスのライターとして活躍中。地方移住や結婚、スナックの仕事、そして3人の子育てと、さまざまな経験を通じて得た知見をライティングに活かしている。文章を書くことがもともと好きで、3人目の子どもを出産後に、ライターの仕事をスタート。自身の体験談や家族、ママ友からのエピソードを元に、姑に関するテーマを得意としている。また、フリーランスを目指す方へ向けた情報ブログを運営中。