中学生くらいになると、子どもの世界は一気に広がり、親の言葉も届きづらくなりますよね。小さかった頃の素直さを思い出してはため息をつきたくなる日もあるものです。今回は、子育て中の友人のエピソードをご紹介します。

息子が反抗期に突入!

中学生になった息子は、今まさに反抗期の真っ只中です。

かつての甘えん坊な面影はどこへやら、何を言っても「うるさいなぁ」「関係ないだろ」と冷たい言葉が返ってくるばかり。

良かれと思ってかけた言葉もすべて裏目に出てしまい、夜な夜なキッチンで「私の育て方が悪かったのかなぁ」と溜息をつくことが増えていきました。

周りのママ友たちの“反抗期あるある”を聞いて安心しようとしても、やっぱり胸の中はざわついたまま……。

けれど、そんな私の焦りなんて気に留める様子もなく、夫は「まあ、そんな時期だろ」と笑うだけで、どこか他人事のよう。

「もう少し父親らしくしてよ!」と詰め寄っても、のらりくらりかわされるだけで、イライラが募りました。

不器用な挑戦

ある日曜日の午後、ガレージで息子がマウンテンバイクをいじっていました。
どうやらチェーンと部品が外れてしまったのを、自力で直そうとしているようです。

手を油で真っ黒にしながら悪戦苦闘する姿に、私はつい「自転車屋さんに持っていけば?」と言いかけました。

しかし、次の瞬間、私の言葉を遮るように夫がガレージへ入っていったのです。

夫は何も言わず、重い工具セットを静かに置くと、息子の隣に座り込みます。
そして「手伝おうか」という言葉もなく、黙々と別のパーツを磨き始めました。